店舗立地が屋内か屋外かによって、ショーウインドウの役割が変わる

人の観察が趣味、というよりも、すでに習性となって久しいですが。

地方に出かけると時間が取れる限り街歩きをします。
出来るだけ商店がありそうなところを探して歩きます。
そして、地元ではやっているSC、SMも歩きます。

SC(ショッピングセンター)と商店街を歩く人々を観察します。
一番大きな違いは何だと思います?

それはね、歩き方です。

SCは床が安全なんですよ。
段差もなくすり足でもつまづかず
規則的なルールとして障害物がない。
だから、キョロキョロして歩けます。
足元は見なくてもいいからね。
さらに歩行スペースに危険はありません。
あるとしたら、商品を搬入する台車が通るくらいでしょう。
(それも声掛けして台車側が安全を気を付けてくれます)

これに対してSC以外の街中は
足元を見ながら歩いています。
キョロキョロすると危険が一杯なのです。
特に日本は危ないと感じます。

歩道は小さく
車のほうが威張っているし
だいたい歩道自体に段差があるしね。
不規則な形で、さまざまな障害物が無秩序にあり
歩行者同士のすれ違いも気を使う
自転車も通ったりするし。犬も通るし、カラスも歩く。
電柱も立っていれば、街路樹もあり、歩道ブロックもある。
この雑多感が楽しい所でもあるのですが・・・

両者を比べると
店舗の入り口を、屋内と屋外で変える必要があると分かります。

屋内はキョロキョロして歩く人がほとんどなのですから
商品そのものをズバリとディスプレイしてもOKです。
でも、屋外は足元を気にして歩く人のほうが多いのだから
もうちょっと工夫が必要です。

キョロキョロしませんから
店の正面を正面から見てくれることはありません。
店の入り口は、進む方向に向かって真横になりますから
ほとんどが視界の外になります。

シューウインドウのディスプレイをどんなに頑張っても・・・
店舗が屋外にある限り、その効果は小さくなってしまいます。

ウインドーショッピングなんて言葉があるくらいですから
ショーウインドウに力を入れたらお客入店に貢献するのでは?
・・・実は、それほど貢献しないのが事実です。

ショーウインドウは店の正面にあるので
歩きながら店のショーウインドウを見ること自体が困難です。
わざわざ店の正面に立ちどまり
見る気で見なければ見えないのがシューウインドウですね。

それなのに
多くの店ではショーウインドウを正面から見て作り込みます。
そうやって見る客はほとんど居ないにも関わらず。

商品にあこがれをもっている客は
入店よりも商品を見たくてシューウインドウを見ますから
名前の通りショー的に見せるに適しています。
入店にはあまり繋がりませんが
商品のファンを作る事はできます。

それから、大きな壁面だとしたら
店の前を通る車から目立つようにできるとしたら
「何の店かな?」と多少の興味は引けるでしょうが。

では、ショーウインドウは無意味なのでしょうか。

私は相談を受けた店の店頭で
店前を通り過ぎる人を半日とか観察することがあります。
この人たちはシューウインドウは見ません。
ショーウインドウを通してあるものを見ます。

それは、店内です。

ショーウインドウのバックから店内が見えないとしたら
入口ドアから店内を伺います。

つまり
店前を通る人は
店内を覗きたいのです。

だから、せっかく入り口ドアがガラスなら
訳もなく貼ってあるポスターなどを剥がそうよ!

店の正面にはってあるポスターなんて
ショーウインドウ以上に立ち止まって向き合わないと見えないのだから。
それよりも、店頭から店内が覗き見えるほうが
入店客を増やすのに有効です。

従来の店頭

一瞬チラ見する人にも専門性が伝わるように
店頭から見える店内をしつらえ直しました。

入店する人の質が大きく変化しました。
この店舗の隣は高級寿司店なのですが
そちらと間違えて入店する人までいました。

店が提供するものを
見た目一瞬でわかるようにするのが
店頭をしつらえる目的の一つでもあります。

外から見える店内を
専門性がわかるように整えること。
店頭を数秒間で通り過ぎる通行客に
表から垣間見える店内の様子で何を伝えますか?

今すぐ、写真に撮って確認しましょう。

ポスターをはがした後のテープ後もキレイにしましょうね^^

ヘラがあるとより便利

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